現代中国の抽象絵画に活かした伝統的表現の意匠について
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- 漆 麟
- 筑波大学人間総合科学研究科芸術専攻
書誌事項
- タイトル別名
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- A Study on Traditional Forms in Contemporary Chinese Abstract Art
抄録
本研究は、現代中国の抽象絵画に着目し、中国伝統美術の表現を活かす作品群について考察・分析するものである。1970年代末より、西洋抽象美術の受容がきっかけで、現代中国の抽象絵画は誕生した。その後、伝統絵画表現と交わして様々な様式が展開してきた。しかし、先行研究においては、展覧会による作品集、あるいは雑誌による特定の作家と作品の紹介が主であり、総合的な研究がまだ少ないのが現状である。本研究は、先行研究を踏まえ、20世紀以降の中国の抽象絵画の発生及びその展開を把握した上で、作例を通して点、線、墨流しの三つの方面から活かした伝統的造形表現の由来とその転換について考察・分析する。作家らは、伝統的表現における基本要素を抽出して再構築することによって、伝統的な水墨表現を解体し、それとの継承関係を持ちながらも異質の表現を作り出した。そのため、従来形象描写のために存在していたそれらの基本造形要素は、独立の鑑賞対象となり、自律性が求められるようになった。また、叙事性と叙情性の参与によって、彼らの作品は純粋の抽象と異なり、抽象に対する再解釈でもある。それらは、現代中国の抽象絵画の特徴と言える。
収録刊行物
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- 日本デザイン学会研究発表大会概要集
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日本デザイン学会研究発表大会概要集 58 (0), 103-103, 2011
一般社団法人 日本デザイン学会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390282680587889408
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- NII論文ID
- 130004638020
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可