小腸移植モデルにおけるレシピエント脾動静脈化の肝に対する影響

書誌事項

タイトル別名
  • Significance of partial portal arterialization in small bowel transplantation
  • ―実験小腸移植における―

抄録

【目的】小腸graft のSMV は,recipient の門脈へ吻合する方法とIVC へ吻合する2 つの静脈ドレナージ法が行われていた.SMV-門脈吻合は生理的な静脈のoutflow であるが,SMV-IVC 吻合では小腸血はsystemic へdiversion されるpartial meso-caval shunt である.そこでSMV-IVC の小腸自家移植モデルに脾動静脈側々吻合を付加する部分的門脈動脈化を施行し,肝に対する影響について検討した.<br>【方法】ビーグル犬を用い,SMV-IVC 吻合した小腸自家移植(MCA)(n=6),MCA+脾動静脈側々吻合(MCA+A)(n=5),Porta-caval shunt (Eck)(n=6),Sham ope(n=5)を作成し術後4 週目に肝血流,肝ATP,NH3,アミノ酸,門脈圧,門脈血中酸素濃度を測定した.<br>【結果】MCA においてEck にみられるようなamino acid imbance や高NH3 血症はなかったが,肝ATP はControl に比し有意に低値を呈した.しかし,MCA+A では,肝 ATP はControl に近似した.<br>【結語】門脈動脈化は肝機能低下を防止する意味において有用であると考えられた.

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参考文献 (7)*注記

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