NIBS系ミニブタを用いた胚・胎児発生毒性試験に関する基礎データ

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  • Historical control data on embryo-fetal developmental toxicity study in NIBS miniature pigs

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抄録

【目的】近年,本邦においてミニブタを実験動物として使用できる環境が整いつつあり,我々は,これまでに本学術集会において,非臨床試験におけるミニブタの有用性について報告してきた。今回,NIBS系ミニブタを用いて胚・胎児発生毒性試験に関する基礎データを収集したので報告する。【方法】7-15箇月齢のNIBS系雌ミニブタ(n=10)と雄を交配させ,妊娠110日(交尾確認日=妊娠0日)に帝王切開した。母動物では妊娠率,妊娠黄体数,着床数,着床率,着床前死亡数及び着床前死亡率を算出した。胎児では着床後死亡数,着床後死亡率,生存胎児数,性比を算出するとともに胎児体重,外表検査,内蔵検査及び骨格検査を行った。【結果】母動物では,流産及び早産例は認められず,妊娠率は90%と良好であったものの,着床後死亡率が高値を示した。胎児の外表検査では,異常は認められなかった。内臓検査では心室中隔欠損,白内障が,骨格検査では頸椎欠損が認められた。【まとめ】生殖発生毒性に関するミニブタのデータを蓄積し,使用動物の特性を理解することは催奇形性の評価に有用であると思われる。

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