小児胸膜肺芽腫の2切除例

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タイトル別名
  • Two cases of pleuroplumonary blastoma

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抄録

胸膜肺芽腫は非常に稀な肺・胸膜原発の小児悪性腫瘍である.治療は手術が第一選択であり化学療法,放射線療法を組み合わせ集学的治療が行われるが,再発率が高く予後不良の疾患である.最近胸膜肺芽腫の2例を経験したので報告する.症例1は4歳女児,咳嗽,喀血を主訴とし胸部CTで右胸腔内に7 cm大の腫瘍性病変を認めた.腫瘍は右下葉より発生しており,右下葉切除術を施行した.病理診断で胸膜肺芽腫Type IIIと診断され術後化学療法を施行したが,術後9ヵ月目に脳転移を認めたため同部位の腫瘍摘出術を施行した.症例2は4歳女児,咳嗽,発熱,左側胸部痛を主訴とし胸部CTで左胸腔を占める腫瘍性病変を認めた.腫瘍は左上葉より発生し嚢胞上の部分が下方に突出して下葉を圧排しており左上葉切除術を施行した.病理診断で胸膜肺芽腫Type IIと診断され術後化学療法を施行し10ヵ月経過して再発を認めていない.

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