腹腔鏡下胆囊摘出時の落下結石により腹壁膿瘍を形成した1例

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  • A Case of Abdominal Wall Abscess Caused by Biliary Gallstones Spilled During a Previous Laparoscopic Cholecystectomy

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抄録

症例は71歳,男性。2008年5月に他院で胆石症,急性胆囊炎に対して腹腔鏡下胆囊摘出術を施行された。2012年6月に右腰部痛を主訴に当院を受診した。右腰部に約7cm大の圧痛を伴う発赤した腫瘤を触知した。腹部CT検査にて右外腹斜筋から広背筋,脊柱起立筋にかけての腹壁と右横隔膜下にも膿瘍を認めた。右腰部膿瘍に対しては切開排膿術を施行し,膿瘍腔には小結石を複数個認めた。右横隔膜下膿瘍に対しては抗生剤による加療を行ったが,膿瘍腔の縮小を認めなかった。エコーならびにCTガイド下に穿刺を試みるもドレナージが不十分であったため,切開排膿術を施行した。この膿瘍腔にも小結石を複数個認めた。結石分析では共に純コレステロール結石であった。術後経過は良好で第28病日に退院となった。術後1年が経過した現在,膿瘍の再燃は認めていない。

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