血液透析中の再発大腸癌患者にmFOLFOX6療法を施行し高アンモニア血症からの意識障害をきたした1例

DOI Web Site 参考文献11件
  • 岡本 亮
    公益社団法人京都保健会京都民医連中央病院外科 辻仲病院柏の葉
  • 川島 市郎
    公益社団法人京都保健会京都民医連中央病院外科
  • 松田 直樹
    公益社団法人京都保健会京都民医連中央病院外科
  • 辻仲 康伸
    辻仲病院柏の葉

書誌事項

タイトル別名
  • A Case of Consciousness Disturbance Caused by Hyperammonaemia During mFOLFOX6 Therapy for Recurrent Colon Cancer in a Dialysis Patient

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抄録

症例は64歳男性．慢性腎炎にて血液透析中．S状結腸癌（T1N0M0：stage I）術後2年目に発症した切除不能多発肺転移再発に対してmFOLFOX6療法施行中に嘔吐と意識障害を発症した．血中アンモニア異常高値を認め，高容量5-FU投与による高アンモニア血症が原因の意識障害と診断した．緊急血液透析を行い速やかに症状の改善を認めた．<BR>mFOLFOX6療法による高アンモニア血症は主に5-FUの代謝異常により起こると考えられている．血液透析患者などの慢性腎不全患者ではアンモニアの尿中排泄が障害されるため，重篤化する可能性があり注意が必要な合併症と考えた．腎障害患者での化学療法施行中の高アンモニア血症に対しては速やかな血液透析の施行が必要かつ有効と考えられる．

収録刊行物

参考文献 (11)*注記

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