手術と術後照射による舌癌263例の治療成績

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  • Outcome of Tongue Cancer Treated with Surgery and Postoperative Radiotherapy
  • シュジュツ ト ジュツゴ ショウシャ ニ ヨル ゼツガン 263レイ ノ チリョウ セイセキ

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抄録

当科では1998年以降舌癌に対し手術と高リスク群に対する術後照射を一貫して行ってきた. 今回, 今後の治療に還元することを目的として2000~2010年に一次根治手術を行った舌癌263例を対象として後向きに治療成績の検討を行った. 術前治療が行われた例, 頭頸部癌の既往および同時重複例, 頸部への照射歴がある症例は除外した. 死亡例を除く観察期間の中央値は6.0年であった. 対象の Stage の内訳は Stage I: 76, Stage II: 98, Stage III: 57, Stage IV: 32であった. 病理学的高リスク群は56例 (21%) でそのうち44例 (79%) に術後照射が行われた. 全体の5年粗生存率, 5年死因特異的生存率はそれぞれ79.1%, 85.0%で, Stage 別には Stage I: 82.7%, 91.2%, Stage II: 86.7%, 89.0%, Stage III: 71.5%, 78.6%, Stage IV: 61.5%, 69.1%であった. 病理学的低リスク群は術後照射を行わずとも有意に予後良好であった. 一方, 病理学的高リスク群に対する術後照射は局所領域制御率の向上には寄与していたが粗生存率の向上には寄与していなかった.

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