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- [Immunological analysis of melanoma specific antigen. II. Inhibition of killer T cell activity by anti-melanoma antibody and anti-H-2b antibody].
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抄録
キラーT細胞が標的細胞を傷害する際,標的抗原を特異的に認識するほかに従来から言われているような同一細胞上の組織適合性抗原(MHC)の関与が必要であるとされる.われわれはC57BL/6マウス由来のB16メラノーマ細胞を用いてB16メラノーマに特異的な同系キラーT細胞を誘導し,標的細胞の破壊にH-2抗原の関与があるか否かを調べた.すなわち,抗メラノーマ抗体および抗H-2抗体を作製し,抗体がキラーT細胞の傷害活性に与える影響を検討した.C57BL/6マウス由来のB16メラノーマ細胞株を用いて同系C57BL/6マウスあるいはウサギに免疫し,B16メラノーマに対して特異的活性を持つ抗血清を作製することができた.また抗H-2b抗体はC3H・SWマウスをC3Hマウスに免疫して作製した.これら抗血清を用いてキラーT細胞におよぼす影響を検討した結果,ウサギ抗メラノーマ抗体によりキラーT細胞の傷害活性は著明に抑制されたが抗H-2b抗体では傷害活性阻止はみられなかった.したがって,B16メラノーマ細胞に対する同系キラーT細胞は標的細胞を破壊する際,メラノーマ抗原は特異的に認識するがH-2抗原は必ずしも認識する必要がなく組織適合性抗原の制約は受けない可能性が示唆された.
収録刊行物
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- 日本皮膚科学会雑誌
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日本皮膚科学会雑誌 94 (2), 143-, 1984
公益社団法人 日本皮膚科学会