右肺低形成・left pulmonary artery sling・bridging bronchus を合併した先天性気管狭窄症に対してスライド気管形成術を施行した1 例

書誌事項

タイトル別名
  • Congenital Tracheal Stenosis Combined With Hypoplasia of Right Lung, Left Pulmonary Artery Sling and Bridging Bronchus: A Case Report
  • 症例報告 右肺低形成・left pulmonary artery sling・bridging bronchusを合併した先天性気管狭窄症に対してスライド気管形成術を施行した1例
  • ショウレイ ホウコク ミギ ハイ テイケイセイ ・ left pulmonary artery sling ・ bridging bronchus オ ガッペイ シタ センテンセイキカン キョウサクショウ ニ タイシテ スライドキカン ケイセイジュツ オ シコウ シタ 1レイ

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抄録

右肺低形成・left pulmonary artery sling・bridging bronchus を合併した先天性気管狭窄症に対して大動脈前方でのスライド気管形成術を行い良好な経過を得たので報告する.症例は9 か月女児.上気道炎に伴い喘鳴が悪化し,胸部造影CT にて右肺低形成を伴う先天性気管狭窄症と診断され当科入院となった.受診時は軽度の狭窄音を認める程度であったが入院4 日目に持続する啼泣から急速に換気不全を来たし人工呼吸管理としたが改善せず,入院7 日目に準緊急的にスライド気管形成術を行った.右肺が低形成のため,右肺過膨張の進行に伴い大動脈弓による気管の背側への圧排・屈曲が増悪したと考え,気管形成術を大動脈弓の前方で行った.さらに,形成部の気管軟化症に対する予防的処置として自己心膜を気管に巻きつけ気管壁とともに胸骨につり上げた.術後経過は良好で12 日目に抜管,術後3 週間で退院,術後1 年9 か月が経過した現在無症状で経過している.

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