嵌頓にて発症し術後縦隔膿瘍を来した central tendon defect の1 例

書誌事項

タイトル別名
  • A Case of Central Tendon Defect Complicated by Intestinal Strangulation and Postoperative Mediastinal Abscess
  • 症例報告 嵌頓にて発症し術後縦隔膿瘍を来したcentral tendon defectの1例
  • ショウレイ ホウコク カントン ニテ ハッショウ シ ジュツゴ ジュウカク ノウヨウ オ キタシタ central tendon defect ノ 1レイ

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抄録

遅発性先天性横隔膜ヘルニア嵌頓の報告はまれであり,術後縦隔膿瘍を来した症例の報告は今までない.症例は1 歳,女児.生後3 か月時に心室中隔欠損症に対してパッチ閉鎖術歴あり.呼吸困難感を主訴に受診.横行結腸の嵌頓壊死を伴うcentral tendon defect 型の横隔膜ヘルニアに対して,腸切除およびヘルニア門縫合閉鎖を行った.術後発熱を認め施行した造影CT ではヘルニア囊の頭側で心臓の左側に5 cm 大の膿瘍像を認め,術後12 日目に膿瘍ドレナージ術を施行した.胸骨正中切開によるドレナージや,エコーを用いた経皮的・経腹壁的ドレナージが困難であったことから,胸腔鏡観察下にバルーン付きカテーテルを左胸壁・胸腔を経て縦隔膿瘍内に留置した.その後の経過は良好であった.腸壊死を伴うcentral tendon defect 術後の縦隔膿瘍ドレナージに際しては,前胸腹部からのアプローチが困難な症例では,胸腔鏡下アプローチが有用であると考えられた.

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