Monocrotaline誘発肺高血圧ラットにおける肺小動脈リモデリング形成過程におけるMineralocorticoid receptor 拮抗剤eplerenoneの効果

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  • Mineralocorticoid Receptor Blockade Attenuates Proliferative Changes in the Rat Pulmonary Artery in Monocrotaline-Induced Pulmonary Hypertension

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抄録

肺高血圧症の病態の本質は肺動脈リモデリングである.しかし,肺高血圧症におけるaldosterone系のリモデリングへの関与は明らかでない.本研究ではmonocrotaline誘発肺高血圧ラットを用い,肺動脈リモデリングにおけるaldosterone系の関与を検討した.加えてmonocrotaline投与の翌日からの選択的mineralocorticoid receptor拮抗薬(eplerenone)による治療介入を行い,病態形成への有効性を比較・評価した.正常コントロールに比し,無治療肺高血圧群で生じた右心室圧の著しい上昇と右心室機能障害はeplerenone投与群では有意に抑制された.組織学的には無治療群で顕著であった肺小動脈での中膜肥厚と筋性化はeplerenone投与群で有意に抑制された.無治療群の肺組織で上昇したmineralocorticoid receptor,angiotensin-1a receptor,transforming growth factor-β1の各mRNAの発現はeplerenone投与群では有意に抑制された.以上よりmonocrotaline誘発肺高血圧ラットの肺動脈リモデリング過程おいて,aldosterone系の関与が強く示唆された.加えてeplerenone投与がこのリモデリングを抑制する有効な治療としての可能性も示唆された.

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