箱根火山群，強羅付近の後カルデラ地質発達史

• 萬年 一剛

  神奈川県温泉地学研究所

書誌事項

タイトル別名

• Post-caldera geology of Gora Region in Hakone Volcano Group, Japan
• ハコネ カザングン,ゴウラ フキン ノ アト カルデラ チシツ ハッタツシ

抄録

箱根カルデラ北東部，強羅地域におけるカルデラ形成後の地質発達史を，これまでの著者の研究の総括と，2009年に気象庁が掘削したボーリング試料（JMA-V29）を基に報告した．強羅地域は２度のカルデラ形成期に形成された陥没構造で，火山礫凝灰岩と上位の凝灰質砂泥層のセットで埋積される．陥没構造中央よりやや西で掘削された気象庁コアは，MIS4に形成されたカルデラ湖の湖成堆積物である強羅凝灰質砂泥部層から現地表までの連続地質試料である．この湖は，軽石を主体とする先神山テフラ群の二次堆積物で埋積され，その層相変化から，旧湖水面が標高470 mより上に推定される．その上位には，後期中央火口丘西部の山体基底部をなす，早川泥流堆積物が認められる．さらに上位には石質火砕流堆積物が認められるが，その火砕岩片は後期中央火口丘溶岩と酷似するもののRbが高い（> 10 ppm）特徴がある．その上位は20 ka前後の年代を示す崖錐堆積物が地表近くまで被う．

収録刊行物

• 地質学雑誌

  地質学雑誌 120 (4), 117-136, 2014-04-15

  一般社団法人 日本地質学会

キーワード

• Hakone Volcano Group
• Gora
• caldera
• hot springs
• diatom
• pollen

詳細情報

• CRID: 1390282681216291968
• NII論文ID: 130004690980
• NII書誌ID: AN00141768
• DOI: 10.5575/geosoc.2014.0007
• ISSN: 13499963
• ISSN: 00167630
• NDL書誌ID: 025507747
• Web Site: https://ndlsearch.ndl.go.jp/books/R000000004-I025507747
• Web Site: https://www.jstage.jst.go.jp/article/geosoc/120/4/120_2014.0007/_pdf
• 本文言語コード: ja
• データソース種別:
  • JaLC
  • NDL
  • Crossref
  • CiNii Articles
• 抄録ライセンスフラグ: 使用不可