血行再建術後の感染増悪により大切断に至った CLI 症例の患者因子の検討

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タイトル別名
  • Review of Critical Limb Ischemia Patients Requiring Major Amputations Because of Invasive Infection after Revascularization
  • : Study of Patient Risk Factors
  • ~特に周術期CRP値の重要性について~

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抄録

重症下肢虚血 ( critical limb ischemia : CLI ) 症例で,始めは下肢小切断術を計画していても血行再建術後の感染増悪により,結果的に下肢大切断術に至る場合がある。2005 年~ 2009 年までの 5 年間に経験したCLI症例 13 例のうち 3 例が大切断術となった。大切断術に至った症例と小切断術で治癒した症例について,患者因子を基に比較検討を行った。年齢,糖尿病の罹患の有無,血糖コントロールの方法,腎機能,対側の下肢切断歴の有無,血行再建前後と局所手術後早期のCRP値,局所手術前の栄養状態について検討を行った。患者因子として①糖尿病性腎症 (末期),②反対側の下肢切断歴,③低栄養が大切断のrisk factorとなっていた。また,血行再建術後と比較し,局所手術後早期のCRP値が高い症例は大切断術となる可能性を示唆し,周術期のCRP値が大切断術を回避するための指標の 1 つとなる可能性を示唆した。

収録刊行物

  • 創傷

    創傷 5 (4), 189-193, 2014

    一般社団法人 日本創傷外科学会

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