外傷性顎関節強直症に対し口内法による顎関節授動術を施行した1例

DOI

書誌事項

タイトル別名
  • Temporomandibular joint mobilization by intraoral approach in post-traumatic temporomandibular joint ankylosis

この論文をさがす

抄録

顎関節強直症の治療には一般的に口外法の顎関節授動術が選択される。今回われわれは,関節突起骨折後の変形治癒に起因した顎関節強直症に対して,口内法による右側筋突起切除術および右側顎関節低位授動術を施行した。術後1年6か月で疼痛なく,38 mmの開口距離が維持され,パノラマX線像および三次元CT像では,骨切り断端部の骨は吸収し,偽関節の形成を認め,開口時,骨の干渉を認めず術後経過は良好である。下顎頭内側の広範囲の骨性癒着および筋突起過長症を認める症例では,口内法での顎関節授動術も選択肢の一つであると考えられた。また,再癒着を防止するためには術後に積極的な開口訓練が必要であると考えられた。

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ