<i>DCX</i>遺伝子変異の体細胞モザイクを認めた皮質下帯状異所性灰白質の男児例

• 五十嵐 愛子

  福井大学医学部小児科

• 川谷 正男

  福井大学医学部小児科

• 巨田 元礼

  福井大学医学部小児科

• 米谷 博

  福井大学医学部小児科

• 大嶋 勇成

  福井大学医学部小児科

• 加藤 光広

  山形大学医学部小児科

書誌事項

タイトル別名

• A male case of subcortical band heterotopia with somatic mosaicism of <i>DCX</i> mutation

抄録

 症例は2歳男児. 胎児期より脳室拡大を指摘され, 出生後の脳MRIで前頭優位の厚脳回を伴った皮質下帯状異所性灰白質 (subcortical band heterotopia;SBH) と診断された. 生後5カ月時に点頭てんかんを発症したが, 治療に対する反応は良好で, 発達遅滞は軽度であった. 患児と両親のdoublecortin (DCX) 遺伝子解析で患児のみミスセンス変異と正常塩基配列の混在を認め, 新規変異による体細胞モザイクが原因であると推測した. DCX遺伝子変異のある男児は, 古典型滑脳症を呈し, 重度の発達遅滞や難治てんかんを合併することが多いが, DCX体細胞モザイクのある男児の場合は, SBHという表現型をとり得る. 本報告はその事実の蓋然性を高めた.

収録刊行物

• 脳と発達

  脳と発達 45 (5), 371-374, 2013

  一般社団法人 日本小児神経学会

キーワード

• 皮質下帯状異所性灰白質
• <i>DCX</i>遺伝子
• 男児例
• 体細胞モザイク

詳細情報

• CRID: 1390282680495209216
• NII論文ID: 10031195103
• NII書誌ID: AN0020232X
• DOI: 10.11251/ojjscn.45.371
• COI: 1:STN:280:DC%2BC2c7kvVGksw%3D%3D
• ISSN: 18847668
• ISSN: 00290831
• Web Site: https://search.jamas.or.jp/link/ui/2013335920
• 本文言語コード: ja
• データソース種別:
  • JaLC
  • CiNii Articles
• 抄録ライセンスフラグ: 使用不可