地域密着型のNST活動 薬剤師の立場から

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  • Community based NST from perspectives of pharmacists

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抄録

全国に共通する高齢化という根本的な問題を背景に、疾病や介護予防の観点から地域密着型 NSTの必要性が広く認識されてきた。高齢化、認知症、摂食嚥下機能の問題などにより、栄養リスクを有する地域住民の増加が予測される。<br> 在宅での死亡者数は30年後には50万人増加し170万人と予想されるが、病床数の増加は不可能である。今後の大きな流れとして、栄養サポートの最前線は病院から施設や在宅へ移るため、『地域包括ケアシステム』の中で栄養サポートを考える時期がきた。薬剤師の役割は経腸栄養剤の宅配や高カロリー輸液の無菌調剤だけではない。食欲不振や消化器症状の原因となりうる薬剤や薬物と食物の相互作用の確認・情報提供が望まれる。高齢者への多剤投与は副作用が多発することが知られ、食欲低下の原因になることもまれではない。患者や家族のQOLが向上することを目標にした地域密着型 NSTでの薬剤師の活動を報告する。

収録刊行物

  • 静脈経腸栄養

    静脈経腸栄養 29 (5), 1157-1163, 2014

    日本静脈経腸栄養学会

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