腹腔内の多発性結節性腫瘤を特徴とする牛の骨外性骨肉腫の1例

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タイトル別名
  • A Case of Bovine Extraskeletal Osteosarcoma Characterized by Multiple Nodular Mass in the Abdominal Cavity
  • フクコウ ナイ ノ タハツセイ ケッセツセイ シュリュウ オ トクチョウ ト スル ウシ ノ ホネ ガイセイコツ ニクシュ ノ 1レイ

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抄録

臨床的に腸間膜脂肪壊死と診断された黒毛和種牛(16歳8カ月齢,雌)がと畜場に搬入された.解体時,肝臓,脾臓の漿膜面,大網,横隔膜,腹壁及び肺実質に骨様の硬組織形成を伴う多数の白色腫瘤が観察された.肉眼的に既存の骨組織に腫瘤形成は認められなかった.病理組織学的には,いずれの腫瘤も類骨性骨梁及び骨芽細胞様の腫瘍細胞から構成されていた.腫瘍細胞の異型性は低く,核分裂像もまれであったが,肺への転移が認められた.免疫組織化学的には,腫瘍細胞はosteopontin,ケラタン硫酸,S-100及びvimentinに陽性を示した.以上の結果から,本症例は牛で比較的報告の少ない骨外性骨肉腫と診断された.

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参考文献 (11)*注記

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