放血中におけるブロイラー反応の心電図学的検討

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タイトル別名
  • Electrocardiographic study on broiler response during bloodletting
  • ホウ ケッチュウ ニ オケル ブロイラー ハンノウ ノ シンデンズガクテキ ケントウ

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抄録

食鳥処理工程で脱羽後,翼部の上腕骨が皮膚を突き破り露出している屠体を見ることがある.このことから肘関節における上腕骨の開放性脱臼である手羽折れの発生原因の究明とその防止対策が急務である.本研究では,屠殺放血工程のブロイラーの放血開始から心停止するまでの心機能変化と生体反応について検討するため,麻酔処置し,意識や痛覚を抑制して放血する実験的屠殺放血方法により,どのようなニワトリの生体反応が惹起されるかを心電図学的に観察した.放血中の心拍数は放血開始後170〜250秒を境に減少し,その後P波の消失,期外収縮が出現し,QRS波形の消失を心停止とした心筋活動停止時間は597.8±96.4秒であった.また,放血中の翼騒反射は状況から放血開始30秒〜200秒後に発生したことから,手羽折れは処理工程の放血エリアで発生すると示唆された.

収録刊行物

  • 日本畜産学会報

    日本畜産学会報 85 (3), 337-343, 2014

    公益社団法人 日本畜産学会

参考文献 (4)*注記

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