胸腺腫大をともなう抗signal recognition particle抗体陽性ミオパチーの1例

  • 太田 理絵
    日本赤十字社長崎原爆病院神経内科 現:長崎大学病院第一内科神経内科
  • 向野 晃弘
    日本赤十字社長崎原爆病院神経内科 現:長崎大学病院第一内科神経内科
  • 木下 郁夫
    日本赤十字社長崎原爆病院神経内科
  • 辻畑 光宏
    長崎北病院神経内科
  • 鈴木 重明
    慶應義塾大学医学部神経内科

書誌事項

タイトル別名
  • A case of an anti-SRP myopathy with enlargement of the thymus
  • 症例報告 胸腺腫大をともなう抗signal recognition particle抗体陽性ミオパチーの1例
  • ショウレイ ホウコク キョウセン シュダイ オ トモナウ コウsignal recognition particle コウタイ ヨウセイ ミオパチー ノ 1レイ

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抄録

症例は54歳の女性である.レイノー現象と上腕の筋力低下が出現したため当科へ入院した.躯幹,四肢近位筋の筋力低下,血清CKの上昇,胸部CT上胸腺腫大をみとめた.筋生検で少数の壊死線維・再生線維をみとめたが細胞浸潤はみとめなかった.ステロイドパルス療法で筋力は改善せず,しだいに四肢近位筋筋力低下は進行し,CKは高値で推移した.タクロリムスとステロイドの併用をおこなうも症状は変化せず,免疫グロブリン大量静注療法をおこなったところしだいに筋力改善をみとめた.その後,抗signal recognition particle(SRP)抗体が検出された.胸腺腫大をともなう抗SRP抗体陽性ミオパチーの報告例はなく貴重な症例として報告する.

収録刊行物

  • 臨床神経学

    臨床神経学 54 (10), 798-802, 2014

    日本神経学会

参考文献 (7)*注記

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