開放性脛骨遠位骨端線離開の1例

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抄録

【はじめに】今回我々は比較的稀と思われる開放性脛骨遠位骨端線離開の1例を経験したので報告する.【症例】11歳男子,自動車にはねられ受傷,当院へ救急搬送された.下腿遠位内側から足関節前面にかけて広範な開放創を認め,脛骨遠位断端が露出していた.単純X線でSalter-Harris分類II型の脛骨遠位骨端線離開を認め腓骨遠位骨幹部骨折も合併していた.受傷当日に緊急手術で十分なデブリドマンと洗浄を行い,脛骨をK-wire 2本で固定し腓骨は保存的に加療した.開放創は緊張なく閉鎖できGustilo分類type IIIaの開放性脛骨遠位骨端線離開であった.術後は6週間の外固定を行った後,PTB装具を用いて歩行訓練を開始した.最終経過観察時である術後3年2ヶ月(14歳時)の単純X線で足関節の内外反変形は2度の左右差を認めたものの疼痛や可動域制限はなかった.

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