口腔癌頸部郭清術後における内頸静脈開存状態と治療内容に関する検討

  • 牧口 貴哉
    群馬大学大学院医学系研究科顎口腔科学分野
  • 横尾 聡
    群馬大学大学院医学系研究科顎口腔科学分野
  • 宮崎 英隆
    群馬大学大学院医学系研究科顎口腔科学分野
  • 小川 将
    群馬大学大学院医学系研究科顎口腔科学分野
  • 高山 優
    群馬大学大学院医学系研究科顎口腔科学分野
  • 根岸 明秀
    群馬大学大学院医学系研究科顎口腔科学分野

書誌事項

タイトル別名
  • Internal jugular vein patency and treatment methods after neck dissection in patients with oral cancer

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抄録

根治的頸部郭清術変法や選択的頸部郭清術において,術後保存した内頸静脈に狭窄や閉塞が生じることが報告されている。本稿の目的は,頸部郭清術後の内頸静脈狭窄や閉塞に影響する因子を再建法も含めて検討することである。<br>当院において同一術者が施行した内頸静脈を温存した根治的頸部郭清術変法または拡大肩甲舌骨筋上頸部郭清術の51例58側を対象とした。性別,郭清側,pN個数,被膜外浸潤の有無,放射線照射の有無および再建法と内頸静脈開存状態との関連について造影CTを用いて検討を行った。<br>閉塞例は全例,左側で放射線照射症例であり,放射線照射は有意な危険因子であった。遊離皮弁再建は狭窄または閉塞の危険因子ではなかった。大胸筋皮弁再建症例もしくは拡大肩甲舌骨筋上頸部郭清術症例では有意に閉塞が少なく,内頸静脈を筋体で被覆することが閉塞予防になる可能性が示唆された。

収録刊行物

  • 頭頸部癌

    頭頸部癌 40 (3), 374-379, 2014

    日本頭頸部癌学会

参考文献 (1)*注記

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