宅配治療食利用者の現状に関するアンケート調査

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  • The state of the users receiving the food delivery services

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抄録

宅配治療食利用者の現状を把握することを目的とし、エネルギー調整食・たんぱく質調整食の利用者を対象に、アンケート調査を実施した。396名の調査結果を集計・解析したところ、70歳以上の利用者が76.0%であり、家族と同居している者が65.4%であった。宅配治療食の利点としては、「適量が分かるようになった」 等、「食事療法に役立った」 と回答した者が上位を占めていた。栄養指導を受けた経験のある者は、57.0%であり、栄養指導を受けたことがない者と比べて、「減量できた」、「血糖値が改善した」 等、健康状態が改善したと回答した者の割合が、高い結果であった。<br>利用者は糖尿病をはじめとし、糖尿病性腎症、慢性腎不全といったさまざまな病態を持つ者が、混在していることが明らかになった。利用者が病態に応じた食事を選択できているかどうか不明である。今後、栄養指導に関わる医師・管理栄養士等の医療従事者と、宅配治療食業者が患者の病態に関する情報を、個人情報に配慮しながら共有していく必要があると考えられた。

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