IgG4関連硬化性胆管炎の治療中に併発した乾癬様皮疹の1例

  • 久保山 智世
    国立病院機構九州医療センター皮膚科・アレルギー科
  • 中村 暁子
    国立病院機構九州医療センター皮膚科・アレルギー科
  • 原田 佳代
    国立病院機構九州医療センター皮膚科・アレルギー科
  • 占部 和敬
    国立病院機構九州医療センター皮膚科・アレルギー科
  • 中牟田 誠
    国立病院機構九州医療センター消化器科
  • 才津 秀樹
    国立病院機構九州医療センター外科
  • 桃崎 征也
    国立病院機構九州医療センター病理部

書誌事項

タイトル別名
  • A Case of Psoriasiform Eruptions Occurring with IgG4-related Sclerosing Cholangitis
  • IgG4 カンレン コウカセイタンカンエン ノ チリョウ チュウ ニ ヘイハツ シタ カンセンヨウ ヒシン ノ 1レイ

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抄録

62歳男性.IgG4関連硬化性胆管炎に対し,2007年5月30日よりステロイドの内服にて加療が開始された.漸減中の2008年6月中旬より四肢に痒みを伴う皮疹が出現し,近医にて外用加療を行うも改善が乏しい為,7月25日に当科を紹介受診した.初診時,四肢・体幹に数mm大の角化性小紅斑が散在し,頭部には鱗屑を伴う紅斑を認めた.左前脛部の皮疹の生検の結果,不全角化,角層内・角層下・表皮内への好中球の浸潤と微小膿瘍の形成,及び表皮肥厚と表皮突起の延長,真皮乳頭層の浮腫,血管周囲性のリンパ球・形質細胞の浸潤を認め,乾癬に合致する所見であった.免疫染色にて真皮にIgG4陽性形質細胞が散在し,また真皮乳頭層の血管周囲にIgG4の沈着を認め,本皮膚病変とIgG4関連硬化性疾患との関連が推測された.

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