転移巣に対する局所療法

  • 鴨井 和実
    京都府立医科大学大学院医学研究科泌尿器外科学
  • 中村 晃和
    京都府立医科大学大学院医学研究科泌尿器外科学
  • 三木 恒治
    京都府立医科大学大学院医学研究科泌尿器外科学

書誌事項

タイトル別名
  • Focal therapy for metastatic tumor
  • テンイ ソウ ニ タイスル キョクショ リョウホウ

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抄録

転移を有する泌尿器癌に対してはまず化学療法や分子標的治療薬などが用いられるが,部分寛解後の局所療法としてラジオ波焼灼術や凍結療法などが新しい低侵襲治療として期待されており,すでに臨床においても普及しつつある.その結果,完全寛解が得られる症例も認められるようになってきた.一方で,症状緩和や癌進展の抑制を目的とした経皮的局所療法は,手術療法に代わるより低侵襲な治療として十分に活用できる可能性がある. <br>本稿ではこれまでに行われてきた転移巣に対する局所療法の有用性について概説し,今後の展望を提示することを目的とした.結果,泌尿器癌の転移巣に対する局所療法は未だ治療成績も少なく確立されたとはいえないが,全身的治療の補助療法として,低侵襲に延命または完治を図るための先進医療として今後検討すべきであると考えられた.

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