書誌事項
- タイトル別名
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- Immunohistological examination of IGF-I, IGFBP-1, and IGFBP-3 in patients with mp or ss carcinoma of the sigmoid colon: relationship to liver metastasis after surgery.
- -術後肝転移との関係について-
抄録
目的: 2型糖尿病が大腸癌の危険因子とされ, 糖尿病を有する例は再発率が高く, 予後不良といわれており, その病態にはInsulin-like growth factor (IGF) -Iが関わっていると考えられている. とくに大腸癌細胞にはIGF-I受容体が存在することが知られており, IGF-Iとその輸送蛋白であるInsulin-like growth factor binding protein (IGFBP) -1, IGFBP-3について, 大腸癌手術症例で免疫組織化学的染色を施行し, 予後不良の肝転移群について無肝転移群と比較, 検討した. 対象と方法: 1995年1月から2000年12月までに当科で治癒切除が施行された単発S状結腸mp, ss癌 (組織型wel, mod) 45例 (術後肝転移症例15例, 無肝転移症例30例) を対象とし, 免疫組織化学染色を行った. 2群間の比較はχ2乗検定またはt検定, 多変量解析にはロジスティック回帰分析を使用し検討した. 結果: IGF-I染色陽性者は16例 (35.6%), IGFBP-1染色陽性者34例 (75.6%), IGFBP-3染色陽性者31例 (68.9%) であった. 臨床所見, 臨床病理学的所見において有意差はなかった. しかし肝転移の有無でIGF-I染色陽性, IGFBP-3染色陰性に肝転移が有意に多かった. 結語: 大腸癌におけるIGF-I, IGFBP-3の免疫組織化学的染色は肝転移予測因子として重要であるとおもわれた.
収録刊行物
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- 順天堂医学
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順天堂医学 52 (2), 231-238, 2006
順天堂医学会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390001205747330432
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- NII論文ID
- 130004711941
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- ISSN
- 21882134
- 00226769
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- Crossref
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可