腹腔鏡下胆嚢摘出術後発症した迷入クリップを核とした総胆管結石症の1例

書誌事項

タイトル別名
  • A Case of Choledocholithiasis Caused by a Migrated Clip into the Common Bile Duct after Laparoscopic Cholecystectomy
  • 症例 腹腔鏡下胆囊摘出術後発症した迷入クリップを核とした総胆管結石症の1例
  • ショウレイ フククウキョウ カ タンノウ テキシュツ ジュツゴ ハッショウ シタ メイニュウクリップ オ カク ト シタ ソウタンカン ケッセキショウ ノ 1レイ

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抄録

症例は80歳,女性.主訴は上腹部痛.患者は6年前に胆嚢結石症に対し腹腔鏡下胆嚢摘出術(以下LC)施行された.1年前から上腹部痛を自覚するようになり,平成24年に肝機能障害が出現したため当科にて精査を行った.CT・ERCPでは総胆管内に金属を中心とした結石形成を認めた.また,CTで初回LC時には肝門部に6個存在した金属クリップが,同部位に5個しか確認できなかった.以上から,総胆管内へ迷入した金属クリップを核とした総胆管結石症と診断された.膵胆管合流異常症の合併が見られるため内視鏡的除去は困難であり,総胆管切開切石術が施行された.摘出された迷入クリップは,そのサイズから胆嚢管閉鎖時に用いたものと推測された.LCは胆嚢結石症に対する標準術式として普及しているが,近年,長期合併症の一つとして迷入クリップによる総胆管結石症の報告が散見される.本邦報告例23例に自験例を加えて報告する.

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参考文献 (9)*注記

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