情動予期の神経基盤に関するfMRI研究

  • 小野田 慶一
    広島大学大学院医歯薬学総合研究科精神神経医科学
  • 岡本 泰昌
    広島大学大学院医歯薬学総合研究科精神神経医科学
  • 国里 愛彦
    広島大学大学院医歯薬学総合研究科精神神経医科学
  • 山脇 成人
    広島大学大学院医歯薬学総合研究科精神神経医科学

書誌事項

タイトル別名
  • Neural bases of affective anticipation : an fMRI study
  • ジョウドウ ヨキ ノ シンケイ キバン ニ カンスル fMRI ケンキュウ

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抄録

我々は機能的磁気共鳴画像法を用いて, 不快予期と快予期を比較することで情動画像の予期に関連した脳活動を検討した。脳活動測定中において, 参加者は警告刺激後に情動刺激を提示された。警告刺激の種類によって不快予期条件, 快予期条件, 予期不可能条件を設定した。快画像よりも不快画像の予期において, 背外側前頭前野, 前帯状回, 島, 扁桃体, 視床, 視覚皮質の活動が亢進していた。この結果はこれらの領域が情動画像の予期に関与していることを示している。さらにパス解析は不快事象の予期場面において, 扁桃体の活動が前帯状回を介して背外側前頭前野に影響を及ぼしていることを示した。この結果は情動予期において, 大脳辺縁系の予期的活動が背外側前頭前野の準備的プロセスを促進している可能性を示唆している

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