本邦におけるBarrett食道癌の疫学―現況と展望―

  • 天野 祐二
    国際医療福祉大学化学療法研究所附属病院内視鏡部
  • 安積 貴年
    国際医療福祉大学化学療法研究所附属病院内視鏡部
  • 坪井 優
    国際医療福祉大学化学療法研究所附属病院消化器内科
  • 本告 成淳
    国際医療福祉大学化学療法研究所附属病院消化器内科
  • 石村 典久
    島根大学医学部内科学講座第二

書誌事項

タイトル別名
  • Epidemiology of Barrett's cancer in Japan: presents and perspectives

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抄録

近年,欧米において著明な増加を示す癌がBarrett食道癌である.欧米ではLSBEが主体でありSSBE主体の本邦とは背景が異なる上に,発癌には人種差や民族差が認められるものの,逆流性食道炎の著増などの背景から,本邦でも徐々に増加してきている.したがって,日常診療において正確な疫学データが必要であるが,いまだ不十分であるのが現状である.欧米の疫学データとの対比によると, 本邦での発癌リスク因子はLSBE,高齢者,男性,肥満,喫煙,逆流性食道炎,H. pylori非感染,大腸腫瘍などが推察され,これらの情報を取り入れた効率よいBarrett食道のサーベイランス法が早期に確立される必要があると考える.

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