米飯の食味形成に関与する米胚乳酵素の活性量の品種および栽培地域による変動の解析

  • 辻井 良政
    東京農業大学応用生物科学部生物応用化学科
  • 高野 克己
    東京農業大学応用生物科学部生物応用化学科

書誌事項

タイトル別名
  • Effects of Cultivar and Cultivation Region on Endosperm Enzyme Activity Involved in the Palatability of Cooked Rice
  • ベイハン ノ ショクミ ケイセイ ニ カンヨ スル ベイハイニュウコウソ ノ カッセイリョウ ノ ヒンシュ オヨビ サイバイ チイキ ニ ヨル ヘンドウ ノ カイセキ

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抄録

米胚乳酵素活性は,品種,貯蔵および生産地域等により活性量が変化すると考えられる.我々は,米胚乳酵素活性量の様相と米の品種などとの関係を検討した.酵素活性の測定は,αおよびβ-amylase,α-glucosidase,β-glucanase,β-galactosidase,α-mannosidase,β-xylanase活性量を敏速に測定できる合成基質を用いて,高感度に定量した.得られた活性量を変数としてケモメトリックス解析を行った.<BR>その結果,米胚乳酵素活性はコシヒカリ近縁種間で差異があった.αおよびβ-amylase,β-galactosidase活性量の差異に明確な傾向があった.これらの米胚乳酵素活性を変数として,統計解析ソフトPirouette (informetorix社)を用いて主成分分析を行った.その結果,各品種ごとに分布し,酵素活性量の様相が異なっていることがわかった.はえぬきは,コシヒカリに近い位置に近接して分布していた.しかし,きらら397は,コシヒカリから最も離れた位置に分布していた.品種の特性を各糖質関連酵素活性量の様相で比較することができた.

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