精神遅滞児における視性ミスマッチ陰性電位の有用性について

書誌事項

タイトル別名
  • Clinical Utility of Visual Mismatch Negativity in Children with Mental Retardation
  • セイシン チタイジ ニ オケル シセイ ミスマッチ インセイ デンイ ノ ユウヨウセイ ニ ツイテ

この論文をさがす

抄録

事象関連電位の 1 つであるミスマッチ陰性電位は,無意識に聴覚の変化により生じる電位とされている.近年,視覚刺激等その他のモダリティについても研究されている. 我々は,正常小児に対して視性ミスマッチ陰性電位を測定し,その年齢別発達的変化を検討し報告した.今回精神遅滞児 29 例について視性ミスマッチ陰性電位の潜時を測定し,正常小児との潜時の比較検討を行い,その有用性を検討した.その結果,正常群に比較し精神遅滞群,特に年長児に有意な視性ミスマッチ陰性電位潜時の遅延が認められた.このことは,視覚認知機能において一部の精神遅滞児には,前認知に関与する感覚記憶過程の成熟障害が存在すると推察された.

収録刊行物

参考文献 (34)*注記

もっと見る

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ