合成樹脂製器具・容器包装におけるカドミウムおよび鉛材質試験法の性能比較

書誌事項

タイトル別名
  • Performance Comparison of Material Tests for Cadmium and Lead in Food Contact Plastics
  • ゴウセイ ジュシセイ キグ ・ ヨウキ ホウソウ ニ オケル カドミウム オヨビ ナマリ ザイシツ シケンホウ ノ セイノウ ヒカク

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抄録

食品衛生法における合成樹脂製器具・容器包装のカドミウム(Cd)および鉛(Pb)材質試験について,公定法と各種代替法の性能を比較した.19機関が試験室間共同試験に参加し,3種のポリ塩化ビニル製ペレット中のCdおよびPbを定量した.公定法は,試料を灰化後,塩酸に溶解した溶液を水浴上で蒸発乾固し,原子吸光光度法(AAS)または誘導結合プラズマ発光強度測定法(ICP-OES)で測定する.その真度は86~95%,併行精度(RSDr)は3.1~9.4%,室間再現精度(RSDr)は8.6~22.1%であり,その性能は規格試験法として十分であった.ホットプレート上で蒸発乾固しAASおよびICP-OESで測定する方法は,公定法よりも真度とRSDrが劣っていたが,代替法として適用可能である.マイクロウェーブ分解法(MW法)による試験溶液の調製は公定法よりも性能がよく,代替法として十分に適用可能である.また,誘導結合プラズマ質量分析(ICP-MS)法は測定法の代替法として適用可能であるが,試料を完全に灰化する必要がある.

収録刊行物

  • 食品衛生学雑誌

    食品衛生学雑誌 55 (6), 269-278, 2014

    公益社団法人 日本食品衛生学会

参考文献 (2)*注記

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