ブタPROP1遺伝子3′UTRに存在するSNPsの同定と雌豚繁殖形質との相関解析

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  • Identification of Swine Prophet of Pit-1 (<i>PROP1</i>) Polymorphisms and is Association with Sow Reproductive Traits
  • Identification of Swine Prophet of Pit-1 (PROP1) Polymorphisms and is Association with Sow Reproductive Traits

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抄録

雌豚における繁殖性は,経済的に重要な形質である。繁殖性に関与しているホルモン制御機構には,たくさんの因子が関与しており,下垂体から合成・分泌されているホルモンは,繁殖性に様々な影響を及ぼす。PROP1は,下垂体特異的に発現する転写因子であり,PRL・GHなどの産生を調節している。本研究は,雌豚の繁殖形質に着目し,PROP1遺伝子3′UTRに存在する2箇所のSNPの相関性について解析した。供試動物は,ランドレース(L)種39頭とランドレースとラージホワイトの一代交雑(LW)種277頭を用いた。PROP1遺伝子3′UTRに存在する2箇所のSNP (c.1257 G>T, c.1273 A>G)のDNA型判定を行った。繁殖成績は,総分娩回数1971における総産子数・生存産子数・死亡子豚数・白子数・ミイラ子豚数・妊娠期間・授乳期間・補正21日齢一腹子豚体重・離乳後初回交配日数・初回交配日齢を抽出した。c.1257 G>TにおけるL種の遺伝子型頻度はGG型61.5%, GT型35.9%, TT型2.6%, LW種はGG型88.1%, GT型11.9%, TT型0.0%であった。c.1273 A>GにおけるL種の遺伝子型頻度はAA型77.0%, AG型23.0%, LW種はAA型78.0%, AG型22.0%であった。c.1257 G>T多型は,L種において総産子数(p<0.01)・生存産子数(p<0.01)で有意な相関性を示した。c.1273 A>G多型は,L種において生存産子数(p<0.05),LW種において総産子数(p<0.05)・生存産子数(p<0.01)で有意な相関性を示した。以上のことから,ブタPROP1遺伝子3′UTRに存在する2箇所のSNPは,雌豚繁殖形質に関する遺伝子マーカーになる可能性を示唆した。

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