自宅睡眠時における律動性咀嚼筋活動のバースト持続時間と最大活動量の分布様式

  • 松田 慎平
    北海道大学大学院歯学研究科顎咬合学教室
  • 山口 泰彦
    北海道大学大学院歯学研究科顎咬合学教室 北海道大学病院高次口腔医療センター
  • 三上 紗季
    北海道大学病院高次口腔医療センター
  • 岡田 和樹
    北海道大学病院高次口腔医療センター
  • 後藤田 章人
    北海道大学病院高次口腔医療センター
  • 渡辺 一彦
    北海道大学大学院歯学研究科顎咬合学教室

書誌事項

タイトル別名
  • Feature of distribution of duration and maximum amplitude of Rhythmic Masticatory Muscle Activity (RMMA) during sleep at home

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抄録

目的:Rhythmic Masticatory Muscle Activity(RMMA)は睡眠時にみられる1Hz程度のリズミカルな咀嚼様運動であり,睡眠時ブラキシズムの大部分を占める.本研究の目的は,歯ぎしり患者におけるRMMAのphasic burstの波形の特徴を明らかにすることである.<br>方法:被験者はAASMのICSD-2の臨床診断基準を満たしたブラキサー群30人とした.超小型筋電図測定システムを用い,自宅睡眠時の右側咬筋筋活動を記録した.波形の閾値を最大随意咬みしめ(MVC)の20%としてRMMAを選択した後,20%MVC以上のphasic burstのみを波形解析の対象とした.<br>結果:被験者毎に算出した睡眠1時間当たりのphasic burst数の平均は19.4,1つのepisode当たりのphasic burst数の平均は6.1であった.被験者毎に算出したphasic burstの平均持続時間の平均は0.72秒であった.個々の波形でみると,持続時間の分布はピークが左方に偏り(最頻値:0.4-0.5秒),右にすその長い様相を呈した.個々の波形の最大振幅は20-30%MVCのものが最も高頻度であり,右すそ広がりの分布を呈した.8割の被験者で最大振幅の平均が50%MVC以下であった.<br>結論:RMMAの中に含まれる20%MVC以上のphasic burstの持続時間や最大振幅には最頻値が存在すること,一方で,分布範囲は幅広いことが明らかになり,その多様性が示唆された.

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被引用文献 (3)*注記

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参考文献 (28)*注記

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