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- 佐々木 光
- 慶應義塾大学医学部脳神経外科
書誌事項
- タイトル別名
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- Recent Advance and Updates in Chemotherapy for Glioma
- —最新のエビデンスを中心に—
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抄録
BCNU徐放剤とベバシズマブ (BEV) について, これまでの知見と薬剤の特徴について概説し, また退形成性乏突起膠腫と高齢者膠芽腫における最新のエビデンスを紹介する. <br> BCNU徐放剤の留置により, 再発ならびに初発悪性神経膠腫患者の生存期間が延長した. 再発膠芽腫の80%以上がBEVにより造影領域の縮小を示した. 初発膠芽腫に対して放射線/テモゾロミド (TMZ) 併用療法にBEVを併用することにより, 無増悪生存期間は延長されたが, 全生存期間は延長されなかった. 1p19q共欠失を持つ退形成性乏突起膠腫に対して, 初回治療に化学療法を入れることにより生存期間が延長された. 高齢者膠芽腫において, MGMTメチル化の有無によりTMZの効果が予測された. <br> BCNU徐放剤やBEVを有効活用するうえでは, 治療効果や副作用を含め各薬剤の特徴を十分に理解することが重要である. また, 臨床試験結果に基づく適切な治療のために, 1p19q共欠失, MGMTなど分子マーカーの日常的な検索が必要である.
収録刊行物
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- Japanese Journal of Neurosurgery
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Japanese Journal of Neurosurgery 23 (7), 547-558, 2014
日本脳神経外科コングレス
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390282679382324992
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- NII論文ID
- 130004842124
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- ISSN
- 21873100
- 0917950X
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- Crossref
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可