<i>Streptococcus mutans</i>バイオフィルムに対するリステリン<sup>®</sup>ナチュラルケアの浸透性と殺菌効果の評価

  • 大墨 竜也
    新潟大学大学院医歯学総合研究科口腔健康科学講座う蝕学分野
  • 竹中 彰治
    新潟大学大学院医歯学総合研究科口腔健康科学講座う蝕学分野
  • 坂上 雄樹
    新潟大学大学院医歯学総合研究科口腔健康科学講座う蝕学分野
  • 若松 里佳
    新潟大学大学院医歯学総合研究科口腔健康科学講座う蝕学分野
  • 寺尾 豊
    新潟大学大学院医歯学総合研究科口腔健康科学講座微生物感染症学分野
  • 大島 勇人
    新潟大学大学院医歯学総合研究科顎顔面再建学講座硬組織形態学分野
  • 興地 隆史
    新潟大学大学院医歯学総合研究科口腔健康科学講座う蝕学分野

書誌事項

タイトル別名
  • Evaluation of the penetration ability and antimicrobial efficacy of Listerine<sup>® </sup>Natural Care against <i>Streptococcus mutans</i> biofilms

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抄録

本研究では,リステリン®の刺激性や使用感の改善を意図して開発された新規アルコール非含有洗口液®ナチュラルケア;N 群)の Streptococcus mutans 人工バイオフィルムに対する浸透性と殺菌能を既存洗口液[Listerine® Zero(Z 群),リステリン®フレッシュミント(F 群)および 0.12%グルコン酸クロルヘキシジン含有洗口液(CHG 群)]との比較により評価した。人工バイオフィルムはガラスベースディッシュ上で 24 時間嫌気培養することにより作製した。洗口液の浸透性は calcein-AM で染色したバイオフィルムの底面の蛍光消失を共焦点レーザー顕微鏡で経時的に解析することにより評価した。殺菌能は 30 秒作用後の生菌数測定およびバイオフィルム底面の Live/Dead 染色像により評価した。その結果,各洗口液とも 50%蛍光消失時間はバイオフィルムの厚みと正の相関を示し,N 群の浸透速度はZおよびF群と同等かつ CHG 群より有意に高値であった。 生菌数はN,ZおよびF群は同等で共に CHG 群より有意に低値であった。また, Live/Dead 染色像はN,ZおよびF群とも 99%以上が propidium iodide (PI)陽性細菌であり陽性率は CHG 群より有意に高かった。以上の結果から,N 群の浸透性と殺菌能は,Z 群および F 群と同等かつ CHG 群より有意に優れていることが示された。 日本歯周病学会会誌(日歯周誌)56(3):291-301,2014

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参考文献 (38)*注記

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