体外式ペースメーカの不適切作動に対しペースメーカシステムアナライザによる解析が有効であった一例

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  • A case report of external pacemaker malfunction analyzed by a pacing system analyzer

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抄録

我々は,ICUにおいて僧帽弁置換術後の完全房室ブロックに対する体外式ペースメーカ使用中の不適切作動を,ペーシングシステムアナライザ(pacing system analyzer, PSA)にて解析したので報告する。事象は心拍数増加と徐脈であった。心拍数増加は,心房ペーシングを心室側の不応期内でセンシングするクロストーク後の心室セーフティペーシングによるものであった。徐脈については,心室不応期を脱した遅いクロストークを心室でセンシングし,心室ペーシングが抑制されていた。心拍数増加と徐脈を繰り返したが,徐脈の時間が短かったため患者の血行動態に異常は認めなかった。クロストーク波高は自己波高より大きかったため,心房出力を調節した。ペーシングワイヤはノイズの影響を受けやすいため,術後DDDモードを使用する場合,細かな測定が可能なPSAを使用し留置部位を決定することで,術後の安全性が高まると考えられた。

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