トロンボポエチン受容体

• 宮崎 洋

  独立行政法人医薬基盤研究所 創薬支援戦略室東日本統括部

書誌事項

タイトル別名

• The thrombopoietin receptor

抄録

要約：血小板に発現する代表的な1 回膜貫通型受容体として，トロンボポエチン（TPO）受容体のMPL が知られている．MPL は細胞質ドメインにチロシンキナーゼ活性を持たないが，細胞内のJanus kinase 2（JAK2）によるチロシンリン酸化を通じてTPO シグナルを伝達する．TPO/MPL シグナルは血小板産生を促進し，骨髄ニッチにおける造血幹細胞の静止期維持にも関わっている．先天性無巨核球性血小板減少症（congenital amegakaryocytic thrombocytopenia; CAMT）では，c-mpl 遺伝子変異により機能的なMPL の生合成が行われない．また，MPL の恒常的活性化変異は骨髄増殖性腫瘍（myeloproliferative neoplasms; MPNs）の原因の一つである．さらに，MPN の主要な原因であるJAK2 V617F 変異によるMPNs の発症にMPL の関与が示唆されている．

収録刊行物

• 日本血栓止血学会誌

  日本血栓止血学会誌 26 (1), 35-41, 2015

  一般社団法人 日本血栓止血学会

キーワード

• MPL
• thrombopoietin
• Janus kinase 2
• congenital amegakaryocytic thrombocytopenia
• myeloproliferative neoplasm

詳細情報

• CRID: 1390282679427882240
• NII論文ID: 130004847362
• DOI: 10.2491/jjsth.26.35
• ISSN: 18808808
• ISSN: 09157441
• Web Site: https://search.jamas.or.jp/link/ui/2015184814
• 本文言語コード: ja
• データソース種別:
  • JaLC
  • Crossref
  • CiNii Articles
• 抄録ライセンスフラグ: 使用不可