書誌事項
- タイトル別名
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- Epstein-Barr Virus-related Lymphoproliferative Disorder Associated with X-linked Lymphoproliferative Syndrome: A Case Report
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抄録
X連鎖リンパ増殖症候群(X-linked lymphoproliferative syndrome: XLP)はEpstein-Barr virus(EBV)に対する特異的免疫応答の欠陥を有する先天性免疫不全症である。今回我々はXLPに合併したEBV関連リンパ増殖性疾患を経験した。症例は3歳9ヶ月男児。入院1ヶ月前よりEBV感染が疑われていたが,EBV脳症を発症して当院小児科に入院となった。多剤併用化学療法を開始したが奏功しなかったため,先天性免疫不全症が疑われ,入院61日目に遺伝子検査でXLPと診断された。95日目の単純脳MRIで,右鼻腔から上顎洞内にかけて充実性病変を認め,125日目より同病変からの出血を認めたため当科へ紹介となった。右鼻腔に腫瘤を認め,同部位から生検し,CD20陽性のEBV関連リンパ増殖性疾患と診断された。143日目にリツキシマブの投与が開始されたが全身状態が悪化し151日目に死亡した。XLPは患者の70%以上が10歳までに致死的伝染性単核球症などで死亡する予後不良な疾患である。XLPの30%に悪性リンパ腫の合併があるが,我々が渉猟し得た範囲では鼻副鼻腔原発の報告はなかった。造血幹細胞移植で良好な結果を得た報告があり,治療法として注目されている。<br>
収録刊行物
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- 日本鼻科学会会誌
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日本鼻科学会会誌 52 (1), 43-48, 2013
日本鼻科学会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390001204738643328
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- NII論文ID
- 130004891751
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- ISSN
- 18837077
- 09109153
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- 本文言語コード
- en
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- データソース種別
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- JaLC
- Crossref
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可