真性腸石を伴った腸閉塞の2例

書誌事項

タイトル別名
  • Two cases of ileus associated with true enteroliths
  • 症例 真性腸石を伴った腸閉塞の2例
  • ショウレイ シンセイ チョウセキ オ トモナッタ チョウ ヘイソク ノ 2レイ

この論文をさがす

抄録

今回われわれは真性腸石を伴った腸閉塞の2例を経験した.<BR>症例1:84歳,男性.腹痛,嘔吐を主訴に来院した.腹部CT検査で内部に粗大な石灰化を伴う腸管拡張像を認めた.保存的加療で症状改善しないため手術を施行した.開腹時回腸末端から口側150cmの小腸に狭窄を認め,内部には径3cm大の腸石を認めた.<BR>症例2:39歳,男性.下腹部痛を主訴に来院した.腹部CT検査で骨盤内小腸の拡張像および内部に結石を認めた.保存的加療にて症状改善しないため手術を施行した.開腹時回腸末端から口側80cmの小腸に狭窄を認め,口側に非連続性に計4カ所狭窄を認めた.最も狭窄の強い2カ所の内部には径2cm大の腸石を認めた.<BR>いずれの症例も小腸部分切除術を施行し,結石分析結果は2症例ともシュウ酸カルシウムが主成分であった.腸石は真性腸石と仮性腸石に分類され,真性腸石は比較的稀な疾患とされている.<BR>2例の真性腸石を伴った腸閉塞の症例を経験したので報告する.

収録刊行物

被引用文献 (1)*注記

もっと見る

参考文献 (13)*注記

もっと見る

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ