保存的に治療したfree air と門脈ガスを伴う小腸腸管嚢腫様気腫症の1例

• 北川 光一

  西横浜国際総合病院外科・消化器科 東京女子医科大学消化器外科

• 石塚 直樹

  西横浜国際総合病院外科・消化器科

• 龍 雅峰

  西横浜国際総合病院外科・消化器科

• 小松 永二

  西横浜国際総合病院外科・消化器科

• 山本 雅一

  東京女子医科大学消化器外科

書誌事項

タイトル別名

• A Case of Pneumatosis Cystoides Intestinalis with Intraperitoneal Free Air and Portal Vein Gas
• 症例 保存的に治療したfree airと門脈ガスを伴う小腸腸管囊腫様気腫症の1例
• ショウレイ ホゾンテキ ニ チリョウ シタ free air ト モンミャク ガス オ トモナウ ショウチョウ チョウカンノウ シュ ヨウキシュショウ ノ 1レイ

抄録

症例は81歳，男性．既往に認知症・高血圧・脳梗塞後遺症・閉塞性動脈硬化症による左大腿切断術がある．2012年8月血便・嘔吐を主訴に当科受診した．腹部圧迫にて全体的に苦痛様表情を認めたが，明らかな腹膜刺激症状は認めなかった．腹部造影CTでは，広範な小腸腸管壁の気腫性変化，腹腔内遊離ガス，門脈ガスを認めた．腹腔内遊離ガス，門脈ガスを伴った腸管嚢腫様気腫症と診断した．腹部所見が軽微なこと，門脈ガスは少量であること，腸管気腫が小腸に限局していたことなどから，絶食・酸素投与・抗菌薬による保存的治療を行った．臨床症状，血液検査データは数日で軽快した．加療後14日目の造影CTでは腸管気腫・腹腔内遊離ガス・門脈ガスともに消失した．門脈ガス，腹腔内遊離ガスを伴った腸管嚢腫様気腫症では消化管壊死・穿孔の疑いから緊急手術も考慮されるが，小腸腸管嚢腫様気腫症の場合，その適応は慎重な判断を要することが示唆された．

収録刊行物

• 日本臨床外科学会雑誌

  日本臨床外科学会雑誌 74 (7), 1886-1890, 2013

  日本臨床外科学会

キーワード

• 腸管嚢腫様気腫症
• 門脈ガス
• 腹腔内遊離ガス

詳細情報

• CRID: 1390282679829639296
• NII論文ID: 10031203032
• NII論文ID: 40022406394
• NII書誌ID: AA11189709
• DOI: 10.3919/jjsa.74.1886
• ISSN: 18825133
• ISSN: 13452843
• NDL書誌ID: 030743057
• Web Site: http://id.ndl.go.jp/bib/030743057
• Web Site: https://ndlsearch.ndl.go.jp/books/R000000004-I030743057
• Web Site: https://www.jstage.jst.go.jp/article/jjsa/74/7/74_1886/_pdf
• Web Site: https://search.jamas.or.jp/link/ui/2013331117
• 本文言語コード: ja
• データソース種別:
  • JaLC
  • NDL
  • Crossref
  • CiNii Articles
• 抄録ライセンスフラグ: 使用不可