膵頭十二指腸切除術後に発症した肝内胆管結石症の2例

  • 鈴木 崇之
    千葉大学大学院医学研究院臓器制御外科学
  • 鈴木 大亮
    千葉大学大学院医学研究院臓器制御外科学
  • 清水 宏明
    千葉大学大学院医学研究院臓器制御外科学
  • 宮崎 勝
    千葉大学大学院医学研究院臓器制御外科学

書誌事項

タイトル別名
  • Two Cases of Hepaticolithiasis Associated with Benign Billiary Strictures after Pancreaticoduodenectomy
  • 症例 膵頭十二指腸切除術後に発症した肝内胆管結石症の2例
  • ショウレイ スイトウ ジュウニシチョウ セツジョ ジュツゴ ニ ハッショウ シタ カン ナイタンカン ケッセキショウ ノ 2レイ

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抄録

膵頭十二指腸切除術(pancreaticoduodenectomy:PD)後に良性胆管空腸吻合部狭窄をきたし,肝内胆管結石症を合併した2例を経験したので報告する.症例1は74歳,女性.9年前に他院でserous cystadenomaに対しPDを施行された.術後胆管炎を繰り返し,肝内胆管結石症を続発したため当科転院となった.症例2は79歳,男性.5年前に当科で十二指腸乳頭部癌に対しPDを施行した.経過観察中,肝機能異常を認め精査にて肝内胆管結石症の診断で入院となった.両症例ともPTCSLを施行し,吻合部生検で悪性所見がないことを確認後,ステントチューブを留置し退院となった.それぞれPTCSL後,4カ月・3カ月現在再発を認めていない.近年,PD後の長期生存例は増加傾向にあるため,晩期合併症として肝内胆管結石を認めることがあり,長期的な経過観察が必要であると考えられた.

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参考文献 (8)*注記

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