悪性リンパ腫寛解期に急速に増大する経過を経時的に観察しえた極めてまれな低悪性度肝粘液線維肉腫の1例

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タイトル別名
  • A Case of a Low Grade Myxofibrosarcoma of the Liver which Increased Rapidly

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抄録

今回,我々は悪性リンパ腫の寛解期に発生し,急速に増大する経過を経時的に観察しえた低悪性度の肝粘液状腫瘍の1例を経験したので報告する.症例は33歳の男性で,当院血液内科にて悪性リンパ腫で治療され,寛解状態であった.その経過観察中のCTで肝臓に径1.2 cmの低吸収腫瘤を認めた.約7か月間で肝腫瘍は5.0×4.6 cmと増大し,悪性腫瘍の可能性が否定できず,肝右葉切除術を施行した.摘出肝重量は700 gで,腫瘍径は6.5×6.5×5.0 cm,腫瘍割面は淡黄色透明様の充実性腫瘍であった.病理組織学的診断にて極めてまれな肝原発の低悪性度粘液線維肉腫と診断された.術後約2年が経過したが再発は認めていない.

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