VATSを併用し摘出した胸椎ダンベル腫瘍の1例

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抄録

VATS(Video-Assisted Thoracoscopic Surgery)を併用し摘出した胸椎ダンベル腫瘍の1例を経験したので報告する.症例は46歳男性.住民検診の胸部単純X線像で異常陰影を指摘され,近医を受診した.後縦隔腫瘍を指摘され当科に紹介された.自覚症状なく明らかな神経学的異常所見は認めなかった.MRIでTh4/5右傍椎体部にT1で低信号,T2で高信号,ガドリニウムでほぼ均一で強い造影効果を認めるダンベル型の脊椎硬膜外腫瘍を認めた.CTガイド下生検を施行し,病理診断は海綿状血管腫であった.Th4/5硬膜外海綿状血管腫に対して後方からの腫瘍摘出術とTh3~5の後方固定術を行い,傍脊柱部の腫瘍に対してはVATSを併用し摘出し,術後神経脱落症状は認めなかった.術後1カ月のMRIでTh4椎体右側から椎弓,肋骨基部にかけての残存病変を認めたが,術後10カ月で腫瘍の増大は認めていない.

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