腰椎部に発生したダンベル型脊髄髄膜腫の1例

DOI
  • 落合 和久
    熊本大学大学院生命科学研究部整形外科学分野
  • 谷脇 琢也
    熊本大学大学院生命科学研究部整形外科学分野
  • 田畑 聖吾
    熊本大学大学院生命科学研究部整形外科学分野
  • 岡田 龍哉
    熊本大学大学院生命科学研究部整形外科学分野
  • 藤本 徹
    熊本大学大学院生命科学研究部整形外科学分野
  • 瀬井 章
    熊本大学大学院生命科学研究部整形外科学分野
  • 水田 博志
    熊本大学大学院生命科学研究部整形外科学分野

この論文をさがす

抄録

【目的】脊髄髄膜腫は中年女性の胸椎部に好発し硬膜内髄外腫瘍の形態を呈する腫瘍である.今回我々は腰椎部に発生しダンベル状を呈した稀な髄膜腫の1例を経験したので報告する.【症例】40歳男性.数年前から腰痛を自覚していたが,右下肢痛と歩行障害が出現してきたために近医を受診し,MRIで脊柱管内に腫瘍性病変を認めたために当科を紹介された.MRIでは,L3/4レベルにT1で等信号,T2で低~高信号を示す,ダンベル状を呈した腫瘍性病変を認めた.術中迅速病理にて髄膜腫と診断されたために,腫瘍切除および硬膜再建を施行した.術後3年経過しているが再発は認めていない.【考察】脊髄髄膜腫の頻度は硬膜内髄外腫瘍の中で約20%であるが,ダンベル状を呈する症例は2.6%と報告されている.我々が渉猟し得た範囲では腰椎部に発生したダンベル型髄膜腫は1例のみであり,非常に希な症例と考えた.

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ