CTの3D再構築で声門下腔の狭窄を認めた成人クループの1症例

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タイトル別名
  • A Case of Adult Croup Diagnosed by 3D-CT
  • CT ノ 3D サイコウチク デ セイモン カコウ ノ キョウサク オ ミトメタ セイジン クループ ノ 1 ショウレイ

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抄録

クループ症候群は,種々のウイルス感染を契機として上気道狭窄をきたす小児科領域で広く認識されている病態である。成人では気道の発達に伴い,発症することは非常に稀である。症例は24歳女性,3日前より咽頭痛と咳嗽があり,市販の感冒薬で対応していたが,強い呼吸困難が出現したため救急外来を受診した。吸気性喘鳴,嗄声,犬吠様咳嗽があり,マルチスライスCT (multidetector computed tomography : MDCT) での3次元再構築で声門下腔の狭窄,途絶像を認めクループと診断した。さらに喉頭・気管支鏡を緊急で施行し声門下腔に高度の粘膜浮腫,腫脹による狭窄を確認した。緊急入院し,アドレナリン吸入とステロイド全身投与の治療により症状は改善し第6病日に軽快退院した。稀な成人クループの症例を経験し,3D-CTによる診断が有用であると考えられた。

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