3.サルコペニアにおける骨格筋ミトコンドリア機能とMyokineの意義

  • 杉本 研
    大阪大学大学院医学系研究科老年・腎臓内科学

書誌事項

タイトル別名
  • The role of mitochondrial function in skeletal muscle and myokines in the pathogenesis of sarcopenia
  • サルコペニア ニ オケル コッカクキン ミトコンドリア キノウ ト Myokine ノ イギ

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抄録

加齢性筋肉減弱症(サルコペニア)は,高齢者の転倒の原因として,その成因解明や予防法確立が注目されている.また糖尿病・肥満などの代謝異常症では,加齢とともに転倒頻度が増加する.筋肉減弱と代謝異常の関連についてはまだ不明な点が多いが,筋の量的調節・質的調節の両方に関連する骨格筋ミトコンドリアは,サルコペニア成因における候補器官として重要である.<br> 一方,慢性炎症がサルコペニアの成因であることは知られているが,最近,運動直後の骨格筋からIL-6などのサイトカインが産生され,代謝改善や筋量増加に関連することが注目されており,このMyokine(マイオカイン)産生能とサルコペニアとの関連性も興味深い.<br> 我々は現在,骨格筋ミトコンドリア機能とMyokineに注目し,サルコペニアの成因解明を目的とした基礎研究,臨床研究を行っている.本シンポジウムでは,その研究結果の一端を紹介し,今後の方向性を考えたい.<br>

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