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- 服巻 保幸
- 九州大学遺伝情報実験施設
書誌事項
- タイトル別名
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- Molecular Analysis of Thalassemia
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抄録
PCR法を用いたグロビン遺伝子の解析を日本のβサラセミアを例により示した。アレル特異的オリゴヌクレオチドプロープを用いたドットブロッテイングにより既知変異に関するスクリーニングを行い,次にダイレクトシークエンシングやダイレクトクローニングによる塩基配列の解析を行い新しい変異を同定した。その結果プロモーター変異1種,スプライシング変異2種,フレームシフト変異2種,ナンセンス変異1種を見いだした。これらに加え極めて不安定なグロビン鎖を生じる変異を3種明らかにした。日本で見られたこのようなサラセミア変異の特徴につき,サラセミアとマラリア抵抗性との関係から考察を加えた。
収録刊行物
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- 臨床血液
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臨床血液 32 (6), 587-591, 1991
一般社団法人 日本血液学会