DCVP-l-asp療法による成人急性リンパ性白血病の治療成績

書誌事項

タイトル別名
  • Treatment of Adult Acute Lymphoblastic Leukemia with DCVP-1-asp Protocol
  • DCVP-1-asp療法による成人急性リンパ性白血病の治療成績
  • DCVP-1 asp リョウホウ ニ ヨル セイジン キュウセイ リンパセイ

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抄録

われわれは,1985年6月より1991年12月までに当科に入院した成人急性リンパ性白血病20症例に対し,DNR, ara-C, VCR, PSL, 1-aspからなるDCVP-1-asp療法を施行した。結果:(1)成績:CR率85% (17/20)。Kaplan-Meier法による無再発生存率は5年で30%。(2)再発:7例が再発し,うち4例は治療開始後1∼2.5年の間に再発した。(3)染色体異常群では生存期間中央値15カ月で全例死亡した。(4)定期的に治療が施行し得た例では,髄膜再発はみられなかった。(5)副作用:全例に高度の骨髄抑制がみられたが,治療による早期死亡はなかった。結論:DCVP-1-asp療法は,高齢者も含め成人の急性リンパ性白血病に対して有効であった。染色体異常を示すなど,予後不良群には,骨髄移植を含め,維持強化療法をさらに改良することが必要と思われた。

収録刊行物

  • 臨床血液

    臨床血液 34 (3), 307-312, 1993

    一般社団法人 日本血液学会

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