アルコール性肝障害患者に発症したUnilateral Nevoid Telangiectasia

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  • Unilateral Nevoid Telangiectasia due to Alcoholic Liver Dysfunction

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抄録

47歳,男性。2002年アルコール性肝硬変を指摘され,同時期より右前胸部,右上肢,右上背部に,自覚症状を伴わない紅斑が多発してきた。直径数mmのクモ状血管腫が右上半身を中心に多発しており,両側手掌紅斑と女性化乳房を伴っていた。検査所見は,アルコール性肝硬変を示唆しており,皮膚病理組織では,真皮上層に,軽度リンパ球浸潤を伴う拡張した毛細血管を認めた。特徴的な片側性の皮疹分布を示す臨床症状,検査所見より,アルコール性肝障害が原因と考えられるunilateral nevoid telangiectasia(UNT)と診断した。血中エストロゲン,プロゲステロン値は正常範囲であり,血管壁のエストロゲンレセプター発現は陰性であった。

収録刊行物

  • 皮膚の科学

    皮膚の科学 5 (3), 231-234, 2006

    日本皮膚科学会大阪地方会・日本皮膚科学会京滋地方会

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