絞扼性イレウスを併発した腸間膜血栓症の一例

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  • A case study of ileus after intestinal mesenteric thrombosis

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抄録

平成18年12月6日21時、入院中の患者で悪心と腹部痛の訴えあり。腹部は平坦・軟で圧痛なく、全体的に鈍痛を認めた。明らかな異常所見を認めなかったが、脱水症による腸間膜血栓症の疑いもあっため、ビタミンB1とグルタチオンで赤血球形状の正常化を行い循環を良くし、B1, B6, B12にてATP産生を促進し、Na, K, Cl, Caを含むソルラクトTMR500mlの点滴を行いつつ経過観察とした。5時間後、再度強い腹痛の訴えあり。診察時、腹部膨隆を認め、右下腹部に腫瘤触知し、同部位に圧痛を認めた。反跳痛、筋性防御等の腹膜刺激症状は認めなかった。また、腹部に波動を認め血圧の低下傾向が認められたため、腸重積によるTumor形成と同部位ないし腸間膜血栓症からの出血を疑い。関門医療センターへ救急搬送となった。 腹部CTと内視鏡にて、腸間膜血栓症とイレウス性の腫瘤を認め、開腹手術に1mの血栓部位と拘束部位の切除をしている。

収録刊行物

  • 昭和病院雑誌

    昭和病院雑誌 4 (1), 055-059, 2007

    医療法人茜会 昭和病院

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